(先日記事にした)目黒区美術館にて開催されている「ジョージ・ネルソン展 -建築家、ライター、デザイナー、教育者」に行ってきました♪
目黒区美術館は目黒駅から歩いて十数分のところ、目黒川と山手通りに挟まれたエリアにあります。
何年も前には、こちらに“イームズ展”を見に行ったなぁ。
この辺のデザイナーが好きなのか、強いコネがあるのか?(^^
受付でチケットを購入し、2Fへ上がると、
『The Home 住宅』
『The Office オフィス家具』
『Graphic and Corporate グラフィックデザインと企業デザイン』
『Exhibition 展覧会』
『Clocks 時計』
『Education 教育』
などのコーナーに分かれて展示されています。
その中でも『Exhibition 展覧会』コーナーが一番の目玉ですかね。
冷戦下の1959年に、モスクワ(ソ連)で開催された「アメリカ博覧会」関連の展示なんですが、関連エピソードがなかなか面白かったです(^^
・耐風チェックの方法は?
当時、つなぎ合わせることで半野外のパビリオン会場を作り出す、高さ6mのファイバーグラス製の傘を開発したのですが、耐風性が心配でアメリカ空軍にこれを持ち込んだんだとか。
「なぜに空軍?」と思ったら、軍用機の起こす爆風を利用しようとしたらしいのですが、結局、ちょうど嵐が来たので、それですませたんだとかw
・カルチャーショックを受けたのは。。。
本展は、ソ連人に“アメリカの日常はこんなに先進的なんだよ”というのを見せるのが目的だったそうなのですが、モスクワに乗り込んだネルソンたちを驚かせたのは(共産主義下の)“女性労働力”だったとか。
たしかに当時の映像には「ワンピースを着た普通のおばちゃんが重機に乗って建設現場で働いている」姿が映っていて、当時のアメリカ人的にはカルチャーショックだったのでしょうw
『The Office オフィス家具』では、ハーマンミラー社と手掛けた、歴代のオフィス・システムを展示。
現在のワークステーションのルーツとなる“L字型デスク”は、現代のものと比較しても見劣りしない機能的なデスクです♪
ネルソンはこのデスクを皮切りに、モジュール式やオープンプランオフィス(=肩書や序列ではなく、仕事やコミュニケーションの流れに沿ってプランニングされたオフィス)といった概念を取り入れ、先進的なオフィスシステムを構築してゆきます。
一方、ハーマンミラー社はネルソンをデザイナー兼コンサルタントに起用することで、アメリカでのモダン家具の一大ブームの波にも乗り、売り上げを大幅に伸ばして、モダン家具メーカーとして不動の地位を築いたんだとか。
『Clocks 時計』は彼がデザインした時計を展示。
1947年から35年以上にわたってハワードミラー社の製品を手掛けたネルソンは、130種以上の時計をデザインしたとのこと。
今から見れば、ミッドセンチュリー系デザインのおしゃれ作品ってかんじですが、当時の時代背景を知ると興味深い。
たとえば、当時、時計盤に数字が載っているのは当たり前。しかし、人が壁掛時計を見るとき数字ではなく針の位置を見ていることに着目。また、腕時計が普及してきたため、壁掛時計の実利性が薄らぎ、インテリア性を高める傾向と合わせ、これらの時計をデザインしたんだとか。
なるほど、それで針の角度が分かりやすい放射状のデザインが多いのか~(^^
↑展示会のパンフ代わりのブックレット
本展の開催期間は9月18日までなので、興味のある方はお急ぎください♪
→くわしくはこちら。
開 催: ~2014年09月18日(木)
時 間:10:00~18:00
入場料:一般1,000円/大高生・65歳以上800円/小中生無料
会 場:目黒区美術館(東京都目黒区目黒2-4-36)
休館日:月曜日(ただし9/15は開館)
電話番号:03-3714-1201